家族で年末のビーチを楽しんでいた時のことです。IRB(Inflatable Rescue boats:モーター付きのゴムボート)の前で子供のビデオ撮影をしていたところ、ライフセーバーが2人「Excuse
Me!」と言いながらこちらに走ってきてきます。慌ててどくと、2人はさっと乗り込み、エンジンをかけ海水浴客を避けるために、グルッと迂回して沖へでて行きました。ビーチで他のライフセーバーが走っているのが見えると、ひょっとしてこれは実際の救助場面かと緊張が走りました。同時にそのままビデオ撮影する事ができました。
迂回して現場に到着したIRBが人を引き上げているのが見えます。ビーチから40〜50mぐらいのところでしょうか。その側には、レスキューボードに乗っているライフセーバーも見えます。海水浴客が多いからあらかじめボードで海の中にいたのかどうかはよくわかりませんが、まずボードのライフセーバーが救助したようです。それらの連携で2分程でビーチまで戻ってきました。
ビーチでは既に他のライフセーバーが待ち構えています。幸いなことに、救助された人の無事な姿が見えました。50歳ぐらいの中年男性で、意識もあります。念のために数分間エアーをもらっていました。その横では、奥さんが心配そうに見ていましたが、後で旦那さんは叱られていたようです。
ちなみにこの男性は、赤と黄色フラッグの間(旗と旗の間で泳いでくださいの意味)で遊泳していました。
その数日後、朝ビーチにライフセーバーのトレーニングを見に行ったらIRBのトレーニングをやっていました。「Ready
Go!」の合図で、2組4人が波打ち際10mのところに置いたIRBを海まで引っ張っていきます。競争です。素早く乗り込んだ一人がエンジンをかけ、ボートを押さえていたもう一人が続いて乗り込みます。沖合100mぐらいのところにいる溺者役を救助して戻ってくるのです。
IRBは小回りは利くので、とにかく素早い。これによる救助の割合は、約30%と言うことです。ブロンズメダリアンのトレーニングでも当然行われていました。
(詳しい統計はhttp://www.slsa.asn.au/をご覧ください。)
普段からの手入れも忘れずにと言うことで、50mぐらい離れたところではエンジンの修理を行っていました。出動しようとして動かなければ、話になりませんから。