国際理解ワークショップを開催しました

2013年10月15日

 10月13日、「国際理解ワークショップ」を開催しました。これは、JICA九州主催「国際協力のプラットホーム」および大分市主催の「国際協力のひろば」の一イベントとして行われたもので、本学 国際総合学科の教員と学生らがホルトホール大分~iichiko総合文化センターと繋いで行ったものです。

◆国際理解ワークショップ
「『ケータイ』を通して考える私たちと世界のつながり」

(ホルトホール大分)
 ファシリテーター:国際総合学科 玉井昇准教授
 私たちの生活の中で欠かせない便利ツールとなっている“ケータイ”について考えました。
 「軽量化・低価格」など急速に発展し続けるケータイ。軽量化のために必要とされている部品の素材を巡り、貧しい国で武力紛争が起き、そのために何の関係もない市民まで被害を受けているということ、また、低価格の理由には、発展途上国で悪状況・低賃金で製造されている、という現状を学びました。
 ケータイが世の中に出てきた頃は約3Kgもの重さがあり、その重さを実際に体感したり、海外での携帯製造現場の人々の各証言の一例【日系企業工場(携帯製造)で働く労働者・製造工場のある村の村長・現地の日系企業の幹部・タイ政府の役人・日本の携帯利用者】を見たりなど、実際に体感・目にすることにより、“ケータイ”の現状を分かりやすく理解し、議論することができたようでした。


◆国際理解ワークショップ
学生と一緒に考える~世界の貧困問題と私達にできる事~

(iichiko映像小ホール)
ファシリテーター:国際文化学科2年 遠藤真子、木山江里
 「世界がもし100人の村だったら」「コーヒーカップの向こう側」を題材に、ワークショップを行いました。
 「世界がもし100人の村だったら」では、先進国・中間層・発展途上国の3グループに分かれ、様々な課題をクリアしていく。という体験をしました。“難しい計算問題を解く”という課題の際は、先進国には計算機が与えられているけれど発展途上国には計算機はなく、使いにくい鉛筆しかなかったり、“食べ物を分け与える”という課題の際は、先進国には食べきれないほどのお菓子、中間層には人数分、発展途上には一つだけ、などそれぞれに与えられた条件のもと、課題に挑戦していました。
 「コーヒーカップの向こう側」では、発展途上国の農家の現状を理解したうえで、コーヒー生産農家の立場を疑似体験しました。“今年の豆はどのくらいの量を生産するか”“いくらで買い取ってくれるのか”など、みなさん真剣に頭を悩ませ考えていました。


 今回のワークショップで、“実際に自分が体感・実感”することにより、ただ新聞やニュースなどで見聞きするよりも、さらに深い関心・興味が沸いたようでした。そして、自分たちに何かできること、しなければならないことは何か。ということを改めて考えさせられる時間になり、それは大きなことから、日常でできる小さな事までたくさんあるのだということが分かりました。これを機会に、これまでの生活から一歩でも前進できればいいなと感じました。

【以下は参加者からのコメントです(抜粋)】
  • 携帯電話など、自分にとって身近なものも世界中のいろいろな所と強くつながっているのだと感じました。世界にはまだまだ自分の知らないことが多くて、これからたくさん知っていきたいと思いました。(高校生)
  • 今回のような問題に関して、普段はなかなか議論する機会がないので、とても有意義な時間が過ごせました。ワークショップというものに初めて参加しましたが、また参加したいと思いました。(高校生)
  • 日ごろ目をそむけがちな紛争や貧困と、自分の豊かすぎる生活との関連について、改めて考える良い機会だった。違う世代の人とも意見交換ができて楽しかったです。(公務・団体職員)
  • 日頃、気にもとめていないことに、気付きと考えることを教えて下さり、感謝しています。(会社員)
  • 自分がどれだけ恵まれているのか、そしてその恵まれた生活の裏で苦しんでいる人がいることを知る良い機会となったと思います。このワークショップがなければ、そんな事に気付かずにいたと思います。気付いただけでなく、何か出来ることをしていきたいと思いました。(会社員)

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