Epistula Vol.22 (2011年01月01日付)掲載

過疎と向き合う学生達

 大分市への人口集中が進み、他の地域では過疎化が進んでいます。そんな地域に、本学の学生達が出かけて行く話題が続いています。最近では情コミュ学科の学生たちが食育ツーリズムで竹田市の農家に泊めてもらい、早朝のトウモロコシの収穫を経験したのですが、その後も交流が続いており、最近では美術科の学生も参加してブログが開設されました。

 音楽科は、熊本県境に接した日田市上津江町にある児童数32名の上津江小学校から、本物の音楽を生徒に聴かせたいという申し込みがありました。子供たちはお互いの家が離れていて下校すれば家族以外に話し相手がいないという厳しい土地柄ですが、当日は「現役+OG」による弦楽合奏に、保護者のみならず周辺の地域から100名以上の住民がかけつけて、児童も参加しておもちゃの楽器で合奏する『おもちゃの交響曲』など、工夫を凝らしたプログラムを楽しみました。子供たちの心に一生残る思い出になったと、後日校長先生からお聞きしました。児童のほぼ全員が参加した太鼓の見事な合奏や、給食室で子供たちと一緒に食べた昼食の味と共に、学生たちにとっても有意義な1日となりました。

 美術科は、古くから歴史を刻んだひなびた温泉郷、宝泉寺が舞台の「ふるさとスケッチ」です。素晴らしい自然を生かしながら、学生たちの知恵で魅力ある町づくりにつなげられないかという呼びかけに応えたものでした。美術科専攻科の学生たちは初冬の清冽な空気の中でスケッチをしたあと、温泉に一泊して旅館組合の方々と交流しました。よい成果が得られることを願っています。
 地域に住む人たちとその地に立脚する大学との交流は、大学側から出た企画(アウトリーチ)に留まらず、このような住民側の発想によるものは、より深いレベルで交流ができるのではないかと期待が深まる経験でした。

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