Epistula Vol.16 (2009年07月01日付)掲載

左脳と右脳

 最近「脳科学者」という肩書きの人がテレビに登場して、人間の色々な行動を脳の科学という切り口で説明しています。本も色々出ているようです。近年脳の機能についての研究が飛躍的に進んで、左脳が数字や文字、論理的な思考を司り、右脳が人間の喜怒哀楽の感情、芸術的な感性などを司ることなど、誰でも知っているようになったので、時流に乗っていることもあるのでしょう。インターネットで調べてみても色々な情報が出てきます。
 そのネットで「あなたの右脳度、左脳度を診断します」というクイズがあったので試してみました。その診断結果は「素晴らしい!右脳と左脳がうまくかみ合っています。あなたが考えたことを誰にでも納得させる力があります。なぜなら、あなたは右脳で全体を捉えることが出来、しかもこれを誰にでも納得させる力があります。なぜなら、あなたは右脳で全体を捉えることが出来、しかもこれを誰にでも分かるように理論付けできるからです。まるで、あのアインシュタイン博士のようだ!」というものでした。他愛もない半分お遊びのクイズと分かっていても、これほどおだてられると誰でもやはり嬉しくなるものですね。
 クイズをやっている途中、随分悩みながら答えを出していきましたが、私自身工学部を出ていて技術者として永年工場や研究所で仕事をしていたこともあるので元来左脳型ですが、10年以上音楽関係の仕事をしたり趣味は美術だったりで、右脳を結構働かせているという自覚もあったので、この結果には結構満足しています。
 芸短は、芸術系と人文系の専攻があって、同じキャンパスで学んでいます。一般共通科目ではクラスでも、またクラブ活動でも両方の学科の学生達が一緒に活動しています、ごく普通の日常会話に右脳型と左脳型の特長が出てくる可能性は大いにあると思います。どちらが優れているかなど全く考えずに、一人ひとりの性格や感覚や判断が様々に違っている友人同士が毎日接しているということは何と豊かな時間なのだろうと思います。最近の高校までの教育が、ともすれば成績の輪切りで進学先を決めるといった風潮がありますが、どっこい人間の価値はそんなことでは決まらないのだ!ということが、大学に入ってはっきりと分かってくることでしょう。

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