MindStormsを用いたリモコン型サッカーロボットによる競技ルール案
最終修正日 1999.8.21
監修 鈴木昭二
まえがき
LEGO MindStormsで制作した人間の操縦により動くロボットを用いたサッカー
競技のルールです.勝敗を競うことよりもアイデアを出し合っていろいろなロ
ボットを制作し楽しむことを目的としています.そのために,ロボットの移動
速度に応じて以下の2つの部門を開催します.
- リモコン型低速ロボット部門(以下低速部門と記す)
- 脚式ロボットのように移動速度の遅いロボット同士の対戦を行う.
- リモコン型ロボット部門(以下一般部門と記す)
- ロボットの移動機構を問いません.
注:ある程度移動速度の揃ったロボット同士で対戦した方が試合は
面白いため,脚式ロボットが活躍できる場が必要である.そのために,低速
ロボット部門を設ける.移動速度が大して差がなければ車輪移動でも参加可.
ただ,「低速」をどう規定しチェックするかは課題である.もう一方の部門
は,脚式の参加を禁止してはいないが,事実上は車輪移動のものになるであ
ろう.
ルールは以下の項目により構成されています.リモコン型低速ロボット部門,
リモコン型ロボット部門とも一部を除いて同じルールを適用します.
- ロボットの制作について
- 競技場について
- 競技の進め方
- 審判
-
ロボットの制作について
- ロボットの製作にはMindStorms Robotics Invention System(以下RISと
記す)を1セット用いること.
- 例外的に以下の物品については使用を認める.
- RCXリモコン1セット
- 赤外線混信防止部材(例えば,光ファイバケーブル,各種遮光用品)
- 電飾パーツ
- 補強用の輪ゴム
- 壊れにくいロボットを作るように心がけること.
- ロボットの大きさは,直径20cmの円内に収まること.高さは特に規定し
ない.
- ロボットはボールをロボット本体や床などに固定する機構,およびボー
ルの半分以上を隠す機構を有してはいけない.
- ロボットを動かすソフトウェアの制作環境は規定しない.RISに付属のも
のの他にROBOLAB,LegOS,NCQ等を利用してもよい.
- ロボットは人間が操縦する.操縦方法は以下のいずれかの方法による.
- RCXリモコンを用いて赤外線操縦する.
- RIS付属のタッチセンサをスイッチ代わりに用いて有線操縦する.
競技場について
- 競技場の大きさを以下のように定める.
- 低速部門
- 長さ80-120cm,幅40-60cm.ゴール幅は競技場幅の半分
- 一般部門
- 長さ150-200cm,幅70-100cm.ゴール幅は競技場幅の半分
- ゴールエリアは,幅をゴール幅+20cm(ゴール両端より10cmずつ),長さ
20cmとする.
- 競技場は壁で囲まれる.壁の色,高さは特に規定しないが,高さは5cm以
下が望ましい.
- 競技場にはセンターラインと,ゴールエリアを示すラインを引く.ライン
の幅は2cm程度,色は規定しない.
- ボールは黄色い硬式テニスボールを用いる.
競技の進め方
試合の進め方
- 2台のロボットで1チームとし,2チームが対戦する.
- 試合時間は,前後半2分ずつとし,ハーフタイムを5分とする.
- 試合終了後,得点の多いチームを勝者とする.
- 有線操縦型のロボットがプレイする場合は,全競技者はケーブルの取り回
しに協力しなければならない.妨害した場合は,ペナルティキック.
- ゴールエリア内には,敵味方とも一台のロボットが入ることができる.
- 競技場内のロボットはいつどちらがゴールキーパーとして働いてもよい.
- 試合中,操縦者は主審の許可なくロボットに触れてはいけない.違反し
た場合は相手チームにペナルティキックを与える.
- ロボットが破損して試合続行が困難な場合,各チームは前後半それぞれ2
回まで主審にタイムを申請することができる.ただし,主審がタイムを宣告
するまではロボットに触れてはいけない.タイムは1回3分以内.
−−タイムの回数と時間は要検討−−
- 接触プレイがひどい場合,対戦相手のロボットを競技不能な状態になるまで分解した場合は,相手にペナルティキックを与える.
ペナルティキック
ペナルティキックは以下の要領で行う.
- ペナルティを受けた側は,一台のロボットをゴールエリア内に,もう一台
のロボットを相手ハーフに置く.
- ボールは,ゴールの正面,ゴールとセンターラインの中間に置く.
- ペナルティキックをするチームは,一台のロボットをボール側に,もう一
台をボールと相手キーパーから50cm以上離れた位置に置くことができる.
- 審判の合図とともに開始.
審判
主審一人を審判とする.審判は,試合進行に責任を持ち,以下を遂行する.
- 試合の開始と終了,ハーフタイムの開始と終了を宣言する.
- タイムの申請に基づいてタイムを宣告する.ただし,相手チームがボール
を保持している間はタイムをとらない.タイム終了後は試合再開を宣言する.
- ゴールしたかどうかを判定する.
- 接触プレイのひどいロボットに対して警告を与える.ひどい場合にはペナ
ルティキックを与える.
ssuzuki@ams.eng.osaka-u.ac.jp
Last modified: Sat Aug 21 10:27:54 1999