準決勝第2試合は、ベスト4入りを果たし自己最高の成績を確保した鹿児島南、創立50年となる普・商・情報・体育の4学科を有する総合高校である。これまでの戦績は茨木を11−2で、鳥羽を延長戦の末9−8で制してここまで上ってきた、九州ブロック2位でインターハイ参加であるがトーナメントを勝ち抜くたびに成長が伺われる。先に消えていった同じ九州勢の分まで戦い抜いてもらいたいところである。さあ対するは秀明英光、福岡工業に8−2・伊奈に9−6とゲーム終盤に強さを見せつけ勝ち上がってきた、優勝目指しまっしぐらである。
 鹿南はセンターボールを奪い真っ向勝負の構え、高さのあるフローターエース阿久根中心のセット、ややインサイドケアの守りを布いているが攻防転換からのスピードには目を見張るものがある。秀明は相変わらず自由奔放な布陣から中野兄弟・河原などが個性あふれるプレーを繰り出す。ただしこれまでのゲームとは違い1pスタートから力を抜かない全力のプレーが目立つ。ゲーム中、終始秀明リードのペースは変わらず、中野(亮)のサイドハンドから繰り出すパワーあふれるミドルシュートやゴール前で動きを止めない中野(洋)の足さばきとインスピレーション豊かなシュート。この得点能力は超高校級といえる。中野兄弟の活躍でかすんで見えるが吉本のディフェンス力やキャプテン河原のポジショニングと全体のコントロール能力もみ逃せないものがある。鹿南も阿久根が随所で本領を発揮し4得点・福永もパワーあるシュートを打ち込んでいた。特に目に付いたのはマシンガンのように繰り出される秀明のシュートをGK山元の反応の良いセービングやディフェンスプレーヤーのゴール死守の意識の元あげられたハンズアップがよく失点を防いでいたことである。
 秀明は"忘れ物"を受け取るまで後一勝に迫った、明日が楽しみである。

記録者  南 部  健


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