第51回入学式・第33回専攻科入学式 学長式辞
2011年04月08日
芸術文化短期大学に入学された379名の皆さん、また認定専攻科の第5期生となる61名の皆さん、御入学まことにおめでとうございます。ご臨席いただいた光永尚・大分県生活環境部理事、小矢文則・大分県教育長ほか、ご来賓の方々、本学役員、教職員とともに、皆さんの入学を心から歓迎いたします。
また本式典にご参列下さいました皆さんのご家族、関係者の方々も、喜びは如何ばかりかと存じます。心からお祝いを申し上げる次第です。9年の義務教育と3年の高校生活を終えて入学された皆さんは18歳、19歳の方々でしょうが、なかには実社会の経験を持ち、更に勉学を志した方もいらっしゃるでしょう。また今年も中国からの留学生も迎えて、留学生は3人に増えました。こうして様々なキャリアを持った人達が同じ教室で机を並べるのが大学のいいところです。
さて、今年の入学式は、一つはめでたく、一つは厳しい現実の中で迎えることになりました。この大きな二つのことによって、今日という日は一生忘れ得ぬものとなるでしょう。
まず、めでたい方で申しますと、この4月1日が本学の50年目を迎える記念日だということです。新入生の皆さんは、この栄えある50周年の年に入学をされた訳です。創立以来半世紀で、1万2,522名の卒業生達が巣立っていきましたが、もしかしたら、その方々の2代目もこの中にいらっしゃるのではないかと思います。
さて、今年の入学式は、一つはめでたく、一つは厳しい現実の中で迎えることになりました。この大きな二つのことによって、今日という日は一生忘れ得ぬものとなるでしょう。
まず、めでたい方で申しますと、この4月1日が本学の50年目を迎える記念日だということです。新入生の皆さんは、この栄えある50周年の年に入学をされた訳です。創立以来半世紀で、1万2,522名の卒業生達が巣立っていきましたが、もしかしたら、その方々の2代目もこの中にいらっしゃるのではないかと思います。
また、いま一つは、つい3週間前に起きた百年に一度とも、千年に一度ともいわれる東北関東大震災のことです。1万人を超える死者と2万人の行方不明者、24万人を越す被災者が出ていることは皆様ご存じの通りです。心よりの哀悼の念を込めて、一日も早い復興をお祈り申し上げる次第です。「天災は忘れた頃にやってくる」とはよく言われる言葉ですが、本当にやってきたときの悲惨さ、深刻さは、被災地のみならず、我々同時代に生きる人達全てにとって、大きな負担を強いることになります。
こうした環境の中であるからこそ、新入生の皆さんは、どんな厳しさにも負けない強い精神力を身につけるよう強く希望いたします。一人ひとりが、この芸文短大で学ぶと決めたご自分の選択に自信を持って、新たな歩みの一歩を踏み出す決意を固めて下さい。
保護者の皆様には、今日入学された子弟は、今までの高校時代までとは比較にならないほど独立して自分の道を歩き始めることになりますので、これからは是非一歩離れて見て頂きたいと思います。入学した年と卒業する年しかない短期大学では、新入生の皆さんは早ければ2年間の勉学の後には、社会に巣立って行かなくてはなりません。スタート直後から独り立ちして社会に出て行くということを意識した勉強を全力投球でやっていかなければならないからです。
保護者の皆様には、今日入学された子弟は、今までの高校時代までとは比較にならないほど独立して自分の道を歩き始めることになりますので、これからは是非一歩離れて見て頂きたいと思います。入学した年と卒業する年しかない短期大学では、新入生の皆さんは早ければ2年間の勉学の後には、社会に巣立って行かなくてはなりません。スタート直後から独り立ちして社会に出て行くということを意識した勉強を全力投球でやっていかなければならないからです。
ここで、大分県立芸術文化短期大学について少しお話ししたいと思います。50周年を迎えた本学は、県立という名前はそのままですが、5年前から公立大学法人という独立経営を行う組織になっています。芸術系として美術と音楽、人文系として国際文化と情報コミュニケーションの4学科と、それに加えて、造形と音楽の二つの専攻科から成っています。そして、社会人になるための教育とは、本学の教育目的にも「幅広い教養及び優れた技能を有する人間性豊かな人材を育成し、もって芸術の創造、文化の進展、及び地域社会の発展に寄与する」と唱っているように、専門教育と並んで教養教育が重要な役割を担います。皆さんは、高校までのように与えられた科目を一方的に受け入れるのではなく、それぞれの学科の特徴ある専門知識や専門技能・技術の習得以外にも、望めばもっと広い範囲の学習をする機会もあるということを忘れないでください。
加えて、本学で学ぶ皆さんは、芸術文化的な環境で2年間勉強できるという、芸術系と人文系の学科がお互いに顔が見える範囲のキャンパスでともに学んでいる環境ならではの特権を持っています。このことは、脳科学的に見ても右脳と左脳のバランスの取れた成長に繋がり、人間性豊かな人格形成が行われると言われており、本学の大きな特徴の一つですし、就職した企業から「いい人が来てくれた」と高い評価も受けているのです。
造形と音楽の2コースの認定専攻科では、今春3回目の修了生を出し、「芸術学」学士号取得者は3年間で124名を数えることになりました。4年制大学と同じ学士号をとることができるコースですから、大学院への進学を決めた方も多くいます。専攻科に進まれる皆さんは、一層の専門性獲得のために自信を持って、更に学習を重ねて所期の成果を挙げられるよう心から願うものです。
大学に入ると、社会の方々、そして海外の方々とのおつき合いも始まります。例えば、在学中には、教育の重点の一つとして、様々な機会に学外で活動する体験的学習が用意されています。芸術系では、定期コンサートや出前コンサート、ふるさとスケッチ、ふれあいアート、作品展等々、学外に出ての活動は、地域の人たちとのコミュニケーション力を養うために大いに役立つことでしょう。人文系でも地域社会特講という実社会で経験を積んでリーダーとなっている方々を招いて行う特別講義と、その講義に基づいて実地で実習するサービスラーニングを始めとして、多くの地域活動や社会活動に参加することができます。
海外への短期留学制度も充実しており、米国、英国、フランス、オーストラリア、ニュージランド、中国、韓国と、多くの学生達が国際的な交流の機会を含む有意義な研修をしています。こうした様々な経験が、学生生活をさらに豊かにしていくことでしょう。
また、本学は大分市、由布市、竹田市とのほか、文化芸術団体やマスコミ等と友好交流協定を結んでいます。竹田市とは廃校となっていた下竹田小学校を、昨年から本学のサテライトキャンパスとして活用するようになり、美術制作、ゼミ合宿など、様々な集いが行われており、地元からは学校の賑わいが戻ったと喜ばれています。いいちこ文化センターのジュニアオーケストラ育成への協力、ビーコンプラザとのオペレッタ公演への協力など大学のキャンパスから飛び出していくエネルギーに満ちあふれています。
加えて、本学で学ぶ皆さんは、芸術文化的な環境で2年間勉強できるという、芸術系と人文系の学科がお互いに顔が見える範囲のキャンパスでともに学んでいる環境ならではの特権を持っています。このことは、脳科学的に見ても右脳と左脳のバランスの取れた成長に繋がり、人間性豊かな人格形成が行われると言われており、本学の大きな特徴の一つですし、就職した企業から「いい人が来てくれた」と高い評価も受けているのです。
造形と音楽の2コースの認定専攻科では、今春3回目の修了生を出し、「芸術学」学士号取得者は3年間で124名を数えることになりました。4年制大学と同じ学士号をとることができるコースですから、大学院への進学を決めた方も多くいます。専攻科に進まれる皆さんは、一層の専門性獲得のために自信を持って、更に学習を重ねて所期の成果を挙げられるよう心から願うものです。
大学に入ると、社会の方々、そして海外の方々とのおつき合いも始まります。例えば、在学中には、教育の重点の一つとして、様々な機会に学外で活動する体験的学習が用意されています。芸術系では、定期コンサートや出前コンサート、ふるさとスケッチ、ふれあいアート、作品展等々、学外に出ての活動は、地域の人たちとのコミュニケーション力を養うために大いに役立つことでしょう。人文系でも地域社会特講という実社会で経験を積んでリーダーとなっている方々を招いて行う特別講義と、その講義に基づいて実地で実習するサービスラーニングを始めとして、多くの地域活動や社会活動に参加することができます。
海外への短期留学制度も充実しており、米国、英国、フランス、オーストラリア、ニュージランド、中国、韓国と、多くの学生達が国際的な交流の機会を含む有意義な研修をしています。こうした様々な経験が、学生生活をさらに豊かにしていくことでしょう。
また、本学は大分市、由布市、竹田市とのほか、文化芸術団体やマスコミ等と友好交流協定を結んでいます。竹田市とは廃校となっていた下竹田小学校を、昨年から本学のサテライトキャンパスとして活用するようになり、美術制作、ゼミ合宿など、様々な集いが行われており、地元からは学校の賑わいが戻ったと喜ばれています。いいちこ文化センターのジュニアオーケストラ育成への協力、ビーコンプラザとのオペレッタ公演への協力など大学のキャンパスから飛び出していくエネルギーに満ちあふれています。
最後に、私が本学の将来をどう考えているのかを申し上げましょう。総合大学とは異なり、本学の規模は決して大きくはありません。しかし、私はキラキラ輝く宝石のような芸短にしたいと、かねがね言い続けています。このことはとりもなおさず、皆さん一人ひとりが輝いて、光を外に向かって放射していくことで初めてできることです。そのためには自らを磨き、どんどん社会に出て行くことが必要で、その結果として全体としてキラキラと輝くことになるのです。最近では、「芸文短大は変わったね。すごく元気だね」と、沢山の方々から伺うようになりました。そこに今回入学した皆さんの輝きもぜひ加えていただきたいものです。
さて、いよいよオリエンテーションが始まり、皆さんは最初に何を、どの先生に教わるのかを決めていく作業に入ります。明日に向かって、待ったなしの毎日が始まります。その気になれば、きっと大きなこともできる!きっと輝くこともできる!と私は断言しておきます。
さて、いよいよオリエンテーションが始まり、皆さんは最初に何を、どの先生に教わるのかを決めていく作業に入ります。明日に向かって、待ったなしの毎日が始まります。その気になれば、きっと大きなこともできる!きっと輝くこともできる!と私は断言しておきます。
平成23年4月4日
大分県立芸術文化短期大学
学長 中山 欽吾
大分県立芸術文化短期大学
学長 中山 欽吾
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